菊池寛実記念智美術館:川瀬忍 作陶50年の間

目においしい話です。
私が好きな陶磁器の話です。

菊池寛実記念智美術館でのブロガーイベントに行ってきました。
川瀬忍 作陶50年の間 展で、
ギャラリートークを聞き、作品の写真を撮ることができるイベントです。

その前に友達の展覧会を見ていたので、赤坂から徒歩で。
15分ほどで到着した智美術館です。


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こじんまりしていてとってもステキな美術館です。

川瀬忍さんは1950年生まれ、
陶芸を生業とする家に生まれた三代目です。

展示室は地下にありますが、
その階段の手すりも作品、壁紙も作品。
それはさておき、その階段ホールにも
川瀬さんの作品がありました。

陶芸家の川瀬さんの作品?と聞きなおしたくなるような、不思議な作品です。


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ステンレスの作品です。
証明を反射して壁にゆらゆらと映る姿が
くらげのように見えます。
天井からも同じシリーズの作品が吊り下げられています。

階段の上から眺めると、また不思議な雰囲気の作品です。


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これはアマゾンにいる淡水エイを題材にした作品だそうです。


展示室入り口のケースの中には、
青磁に興味を持ったころに、先々代が教材としてくれた古いもの、
そして自分で作ったもの、が並んでいます。


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若いころの作品なので、今まで展覧会などで出したことはない作品だとか。
深いキレイな色ですね。

今回の展覧会では、
憧れを持って見てきたり参考にしたりした古陶器が
川瀬さんの作品と並べて展示されているところもあります。

展示室の様子はこちら。

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年代順にお茶碗が並んでいて、
少しずつ形が変化していく様子がよくわかります。

びっくりしたのは、青磁のお茶碗の前に
青磁ではないお茶碗が並んでいたこと。
こういうのも作ってらしたんですね~。


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一旦青磁から離れると、気持ちがすごく自由になったとのことです。


なかでも私がすごい!と思ったのは3本足の香炉です。

ものすごく古い時代の3本足のもので、
普通であれば器を作って足を3本つけるところを
筒状にしたものをはぎ合わせて3本足にしてあるこちら。


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内側を触って見ると、土同士をはぎ合わせてあるのがわかるそうです。
これに倣って作った香炉がこちら。


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ふんわりと柔らかな曲線で3本足が作られています。

ここから発展してできたのが何とびっくりなこちらの作品。

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やわらかい曲線がなんとも色っぽく・・・みえませんか~?

さすがにここまで足が長いと
自立してるの?とちょっと不安になってしまいますよね。
でも色も形も、すごくきれい。


薬師寺とご縁があって、
東塔の建替えに当たり、基礎のところに使われていた土をいただいたそうです。
東塔の基礎は、大きな礎石の間5センチほどのところに土をつめてあって、
それは石が揺らがないように上からとんとんとたたいてつめていったそうです。

そのような土なので、いろいろな土が混ざっていて、
それをこねてしまうとせっかくのよさがなくなってしまう、
ではどうしようか、と考えた結果、
「こねる」のではなく作ったときと同じように「たたく」ことで
陶土にしたそうです。

そうして作ったのか、作品の下に敷かれている台です。


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その土をたたらとして作った作品もありました。


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中に入っている砂や小さな小石もそのままで、
ところどころ照明に反射してきらきらしています。
1000年からの時代を感じ、ロマンチックな気分になります。


そして最後の展示室にあって、一際異彩を放って輝いていた作品がこちら。

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青磁の茶碗と、托。
花びらのような縁取りが茶碗に映って
ハート型に見えています。



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茶碗は青磁色、托は赤なんです。

青磁にいろんな色があることは知っていました。
緑がかっていたり黄色がかっていたり。
でもこれほどの色とは・・・

青磁ってここまで青磁なんだ、とびっくりするとともに感激でした!
同じ釉薬であっても、酸化焼成から還元に変えるタイミングなど
もろもろの条件で色が変わるそうです。

なぜ、どうしてどうやってこの色?
というのは作家さんご本人にしかわからないことなんでしょうね。

川瀬さんの作品というと、薄くてきれいな青磁色で、
ちょこっとつまんだような花びらの印象が強かったのですが
50年の間にはいろんな作品があり、常に変化し、進化しているんだなと
大変面白く観てきました。



菊池寛実記念美術館

川瀬忍 50年の間 展








by oisii_0-0 | 2018-11-25 20:15 | その他 | Comments(0)

あちこちでいただいたり、普段の食事だったり、自分でつくったり・・・。おいしいものが大好きな食いしん坊です。


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